不妊治療

1.排卵しているかどうかを調べる検査

[基礎体温]
 毎朝、起きた直後に婦人体温計を舌の下にはさんで舌下体温を計り、基礎体温表に記入します。低温相と高温相の2相に分かれていれば排卵があると判断します。ただ、基礎体温が2相性に見えていても排卵していないこともありますし、1相性に見えても排卵していることもあります。基礎体温の下降日が排卵日とよくいわれますが、はっきりした下降日がわかる人は少なく、また下降日が排卵日とも限りません。また、基礎体温により自分の排卵日を予知することはできません。

[超音波検査による卵胞の観察]
 卵子は卵胞という袋に入っています。卵胞は月経が終わる頃から毎日直径が1.5mmづつ大きくなり、直径が20mm前後になると卵胞が破れて中から液と共に卵子が流れ出ます。これが排卵です。超音波で卵胞を観察していくと、排卵に近づくにつれ卵胞がだんだん大きくなり、排卵と共に卵胞が消えてしまうのがわかります。このように排卵前後に何回かの超音波検査をすることにより、排卵を確認できます。


ホルモン検査
 月経が数ヶ月に1回しか来ない人や、月経と月経の間隔が不規則な人は、排卵が起こりにくい場合が多いのです。排卵がおこりにくいと妊娠しにくくなります。何が原因で排卵が起こりにくいのかを調べるのがホルモン検査です。採血をして血液中のホルモン値を測定します。脳下垂体ホルモンのFSH、LH、プロラクチン、卵巣ホルモンのエストロゲン等を調べます。


尿中LH検査
 排卵は、脳下垂体からLHというホルモンが一度に大量に放出されること(LHサージ)が引き金になって起こります。このため、排卵の前日に尿中LHが急に上がります。排卵が近くなった頃から毎日尿をとってLHを調べ、陽性になった翌日あたりが排卵日になります。尿中LHを調べる試薬は薬局でも市販されています。


排卵障害に対する薬物療法
 排卵が起こりにくい場合には、内服薬や注射による排卵誘発剤を用います。よく用いられる内服の排卵誘発剤にはクロミッドなどがあり、注射ではヒュメゴン、パーゴグリーン、フェルチノームPなどがあります。これらの薬により、排卵障害のあるほとんどの方から排卵を起こすことができます。


諸検査をおこないつつ、治療をすすめていきます。各々の不妊原因によってそれぞれ治療法は異なりますが、基本的には一般的なタイミング療法より治療を開始し、徐々に治療法をステップアップしていきます。 どのレベルまでステップアップするかは患者さんとよく話し合ったうえで決定いたします。 体外受精、顕微授精などの高次の治療の必要な方には、不妊専門クリニックを ご紹介します。